子どもの教育資金をNISAで準備できる?学資保険との比較と活用方法を解説

日本人の幸せな親子が未来の教育資金について、NISAと学資保険のどちらを選ぶか迷っている様子を描いたイラスト。上部に「子どもの教育資金をNISAで準備できる?」の文字。

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「子どもの大学費用、いったいどうやって準備すればいいの?」「学資保険とNISA、どっちがお得なの?」

そんな疑問をお持ちの子育て世代の方に向けて、わかりやすく整理しました。

住宅ローンと並んで20〜40代の最大の関心事と言われる「子どもの教育資金」。かつては学資保険一択という時代もありましたが、2024年から始まった新NISAの普及により、選択肢が大きく広がっています。

この記事では、実際にどれくらいの教育費がかかるのか、学資保険とNISAそれぞれの特徴と向き不向き、そして賢く組み合わせる方法まで丁寧に解説します。


目次

子どもの教育費、実際いくら必要?

教育資金の準備を始める前に、まず「いくら必要か」をざっくりと把握しておきましょう。費用の目安がわかると、毎月いくら積み立てるべきかが見えてきます。

大学進学までにかかる費用の目安

教育費のなかでも、特に大きな負担になるのが大学進学費用です。日本政策金融公庫の調査をもとにした目安は以下のとおりです。

進学先4年間の総費用の目安
国公立大学(自宅通学)約499万円
私立大学・文系(自宅通学)約717万円
私立大学・理系(自宅通学)約822万円

※授業料のほか、入学金・教材費・通学費なども含む目安額です(参考:日本政策金融公庫「教育費に関する調査」)。

自宅外通学(一人暮らし)になると、さらに生活費が加わるため、総負担はこれ以上になることも多いです。「大学4年間で500万〜800万円」と幅広く見積もっておくと安心でしょう。

なお、2025年度からは多子世帯(3人以上のきょうだいがいる家庭)を対象に、所得制限なしで国公立大学や私立大学、短大、専門学校などの授業料・入学金が一定額まで無償化される制度も始まっています(参考:文部科学省「高等教育の修学支援新制度」)。お子さんの家庭環境によっては、準備すべき金額が変わる可能性もあります。

教育費のピークはいつ訪れる?

教育費の負担は子どもの成長に合わせて波があります。一般的に費用が大きくなるのは、受験期(中学・高校・大学受験)と入学のタイミングです。

特に大学入学の年は、入学金・前期授業料・一人暮らしの初期費用などが一気に重なるため、手元にまとまったお金が必要になります。子どもが18歳になる年を「ゴール」として、逆算して積み立て計画を立てることが大切です。

たとえばお子さんが0歳のいま始めれば18年間、5歳なら13年間の準備期間があります。期間が長いほど、少ない月額でも目標額に近づけますので、早めのスタートが鍵と言われています。


学資保険の特徴とメリット・デメリット

学資保険は、教育資金の準備方法として長年親しまれてきた定番の金融商品です。その仕組みとメリット・デメリットを正しく理解しておきましょう。

学資保険のメリット:確実性と保障のある備え

学資保険の最大の特徴は、「いくら受け取れるかが契約時に確定している」点です。株や投資信託のように価格が変動するものではなく、満期になれば決めた金額を受け取ることができます。

また、多くの学資保険には親(契約者)が死亡・高度障害状態になった場合に、以後の保険料が免除される「保険料払込免除特約」が付いています。万が一のときでも、子どものための積み立てが続いてくれるという安心感は、学資保険ならではのメリットです。

2026年時点では、日本生命など大手保険会社が相次いで予定利率を引き上げており、以前より商品の魅力が戻りつつあります。返戻率(払い込んだ保険料に対して受け取れる割合)は、高いものだと109〜118%程度の商品も見られます(参考:各保険会社の公式サイト・2026年4月時点)。

学資保険のデメリット:インフレリスクと途中解約の落とし穴

学資保険には注意すべきデメリットもあります。

まず、インフレに弱いという点があります。学資保険は満期に受け取る金額が固定されているため、物価が上昇すると「実質的な価値」が目減りする可能性があります。たとえば今から18年後、現在100万円で買えるものが120万円になっていれば、受け取る学資金の購買力は低下してしまいます。

次に、途中解約すると元本割れになる点も要注意です。保険商品の性質上、加入後すぐに解約すると払い込んだ保険料より少ない金額しか戻ってきません。「やっぱり現金が必要になった」というときに、損失なく引き出せないのは大きなデメリットと言えます。

さらに、返戻率はそれほど高くないという現実もあります。103〜118%程度の返戻率は、確かにプラスにはなりますが、長期運用での投資信託の期待リターンと比べると控えめな水準です。


NISAで教育資金を準備するメリット・デメリット

NISAは本来「老後資金の形成」というイメージが強いですが、子どもの教育資金の準備にも活用できます。ここでは教育費の文脈でのNISAのメリット・デメリットを見てみましょう。

NISAの基本情報をまとめた下の記事「NISAとは何か?初心者にわかりやすく解説【2026年版】」もぜひ参考にしてみてください。

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NISAのメリット:運用益が非課税で資産が大きく育つ可能性がある

NISAの最大のメリットは、運用で得た利益(売却益・配当金)にかかる約20%の税金がゼロになる点です。

通常、投資信託で100万円の利益が出た場合、約20万円が税金として引かれますが、NISA口座内であれば全額を受け取ることができます。

たとえば、毎月2万円を年率3%で18年間積み立てた場合のシミュレーション(概算)は以下のとおりです。

積立額運用期間想定利回り運用後の総額(概算)
月2万円18年年3%約482万円
月3万円18年年3%約723万円
月2万円13年(5歳スタート)年3%約323万円

※上記はあくまでシミュレーションです。実際の運用成果を保証するものではありません。

また、NISAはいつでも引き出せるため、「急に現金が必要になった」「高校受験で塾代がかかった」などのタイミングにも柔軟に対応できます。

新NISAの積立投資枠と成長投資枠の違いを書いた下の記事「新NISAの積立投資枠と成長投資枠の違いをわかりやすく解説【2026年最新】」もぜひ参考にしてみてください。

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NISAのデメリット:元本割れリスクと「いくら貯まるかわからない」不安

NISAは投資商品である以上、元本割れ(投資した金額を下回ること)のリスクがあります。市場環境が悪化すれば、積み立てたお金が減ってしまう可能性もゼロではありません。

また、満期に「いくらになっているか」が事前にわからない点も、学資保険との大きな違いです。「子どもが18歳になる年に市場が暴落していたら……」というシナリオは、リスクとして念頭に置く必要があります。

ただし、長期積み立てで分散投資(インデックス投資)を選べば、短期的な価格変動の影響を緩和できると言われています。18年という長い時間軸があれば、途中の下落を乗り越えられる可能性は高まると考えられています。

NISAの元本割れリスクについて書いた下の記事「NISAは元本割れするリスクがある?初心者が知っておくべき注意点」もぜひ参考にしてみてください。

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学資保険 vs NISA、どっちがいい?比較表で整理

学資保険とNISA、それぞれの特徴を一覧表で確認しましょう。

比較項目学資保険NISA
元本保証あり(満期まで継続の場合)なし(元本割れリスクあり)
期待リターン返戻率103〜118%程度運用次第(長期では年3〜5%程度とも言われる)
インフレ対応弱い(受取額が固定)比較的強い(資産が増えれば実質価値も維持)
中途解約元本割れになる可能性が高いいつでも売却・引き出し可能
万が一の保障あり(保険料払込免除)なし
運用の手間ほぼ不要商品選びなど最低限の知識が必要
税制優遇なし(受取は一時所得として課税対象になることも)運用益が非課税

どちらが「絶対に正解」ということはなく、ご家庭の状況や価値観によって向き不向きが変わります。

こんな人には学資保険が向いている

次のような方には、学資保険が合っていると言われています。

  • 投資リスクを取りたくない方:「絶対に元本は守りたい」という方には、確定した受取額が魅力です。
  • 万が一の保障を教育費準備と一緒にしたい方:もし親に何かあっても、子どものお金は確保しておきたいという安心感を求める方に向いています。
  • 自動積立で強制貯蓄したい方:保険料の払い込みが半強制的になるため、「お金が残ったら貯蓄しよう」というタイプには向いています。

こんな人にはNISAが向いている

一方、NISAが向いていると言われているのは次のような方です。

  • 準備期間が長い方(子どもが0〜5歳):時間が長ければ長いほど、複利効果とリスク分散の恩恵を受けやすくなります。
  • 柔軟にお金を使いたい方:高校の受験費用や塾代など、大学以外の出費にも対応できる自由度があります。
  • 老後資金と教育費を一緒に積み立てたい方:NISAは教育費の準備が不要になった後、そのまま老後資金として運用を続けることができます。

老後2000万円問題について書いた下の記事「NISAで老後2000万円問題は解決できる?毎月の積立額シミュレーション」もぜひ参考にしてみてください。

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学資保険とNISAを組み合わせた賢い活用法

「どちらか一方を選ぶ」のではなく、「学資保険 + NISA」の二刀流が2026年現在の賢い選択と言われています。

「守り」と「攻め」の二刀流戦略

基本的な考え方は、「守り=学資保険」「攻め=NISA」として役割分担させることです。

たとえば、毎月3万円の教育資金を積み立てるなら、以下のような配分も考えられます。

  • 学資保険:月1万円……確実に受け取れる「最低限の備え」として
  • NISA:月2万円……長期運用で「資産を大きく育てる」ことを狙う

学資保険で「最低限必要な金額の土台」を固めておき、NISAで「上乗せ分を作る」というイメージです。教育費が思ったより少なくて済んだ場合でも、NISAに残った資金は老後のために引き続き運用できます。

また、児童手当(2026年現在、月1万〜1万5千円程度が支給される家庭も多い)をそのままNISAに回す方法もシンプルで効果的と言われています。受け取った児童手当を使わずにNISAで積み立てていくだけで、18年後には相応の教育資金が形成できる可能性があります。

こどもNISAも視野に入れた長期プラン

2027年1月から始まる予定の「こどもNISA」にも注目です。

こどもNISAは、0歳〜17歳の子ども名義で年間最大60万円・生涯600万円まで非課税投資ができる制度です。現在は親のNISA口座で子どもの教育費を積み立てるのが主流ですが、こどもNISAが始まると「親のNISA + 子どものNISA」でより大きな非課税枠を活用できるようになります。

2027年に開始予定のこどもNISAについて書いた記事「こどもNISAとは?2027年開始の新制度をわかりやすく解説【ジュニアNISAとの違いも】」や夫婦でNISAを活用するテクニックについて書いた記事「夫婦でNISAを使うとどうなる?2人分の非課税枠を活用する方法」もぜひ参考にしてみてください。

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毎月いくら積み立てればいい?

「目標額から逆算した毎月の積立額」を計算しておくと、計画が立てやすくなります。以下は500万円を準備するための積立額の目安です(年率3%で運用できた場合の概算)。

準備期間毎月の積立額の目安
18年(0歳スタート)約1万6千円
15年(3歳スタート)約2万3千円
13年(5歳スタート)約2万8千円
10年(8歳スタート)約3万6千円

※あくまでシミュレーションです。実際の運用結果は異なる場合があります。

早く始めるほど月々の負担が小さくなることがわかります。「今すぐ始める」ことが、最大のコスト削減策とも言えます。


まとめ:学資保険とNISA、上手に組み合わせて教育費に備えよう

この記事のポイントをまとめます。

  • 大学進学にかかる費用は国公立で約499万円、私立文系で約717万円が目安
  • 学資保険は「確実性・万が一の保障」が強みだが、インフレリスクと途中解約の弱点がある
  • NISAは「非課税での資産成長・柔軟な引き出し」が強みだが、元本割れリスクがある
  • 2026年現在、学資保険+NISAの「二刀流」が多くの家庭に向いていると言われている
  • 2027年開始予定のこどもNISAを活用すると、さらに大きな非課税枠が使えるようになる

「住宅ローンも老後のことも気になるけど、まず子どもの教育費から始めたい」という方は、まず目標額とスタート時期を決めることが第一歩です。

NISAと住宅ローンの関係について書いた記事「NISAと住宅ローンは両立できる?マイホーム購入後も資産運用を続けるコツ」もぜひ参考にしてみてください。

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少額でも構いません。今日からコツコツと積み立てを始めることが、子どもの未来への最大の贈り物になると言われています。


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