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「NISAって本当に得なの?」「やめとけって声が気になる」と、口座開設の前で立ち止まる方は多いです。
結論から言います。NISAには元本割れ・損益通算不可など7つのデメリットがありますが、長期積立で運用すれば6つは仕組みで回避できます。
僕は2017年から9年間NISAを運用してきました。コロナショックの暴落で資産が大きく目減りする恐怖を味わった経験も通った上で、デメリットの「本当の重さ」を順位付けしてお伝えします。公式サイトの建前ではなく、9年運用者の体感ベースで書きます。
NISA研究家リュウとしての見解は、デメリットの大半は「短期で売買する人」だけが直撃する。長期つみたてに徹すれば実害はほぼないということです。本記事は、迷っている方が冷静に判断するための材料になります。
この記事では以下がわかります。
- NISAの7つのデメリットと、それぞれの「対処難易度×影響度」独自スコア
- 旧NISA→新NISAでデメリットがどう軽減されたかの比較表
- 9年運用者が実際に直面したデメリットと、その時の対処法
- NISAのメリットがデメリットを上回る人・上回らない人の見分け方
- デメリットを最小化する3つの設計術
NISAのデメリット7つ早見表
最初に結論として、NISAのデメリット7つを一覧で示します。
| # | デメリット | 影響度 | 対処難易度 |
|---|---|---|---|
| 1 | 元本割れのリスクがある | 大 | 中(長期積立で軽減可) |
| 2 | 損益通算・損失繰越ができない | 中 | 高(制度上回避不可) |
| 3 | 投資できる商品に制限がある | 小 | 低(つみたて枠は厳選済) |
| 4 | 1人1口座しか持てない | 小 | 低(金融機関選びで完結) |
| 5 | 非課税枠に上限がある(生涯1,800万円) | 小 | 中(多くの個人には十分) |
| 6 | 短期売買には向かない | 中 | 低(長期前提で運用) |
| 7 | 引き出しに制限はないが税制優遇は復活が遅い | 小 | 中(売却の翌年まで枠が戻らない) |
影響度「大」は1番のみです。残りの6つは仕組みを理解していれば実害が出にくい項目です。本文ではそれぞれの中身と対処法を順番に解説します。
7つのデメリットの中身と対処法
① 元本割れのリスクがある(影響度:大)
NISAは投資の制度です。預金とは違い、元本は保証されません。株価や基準価額が下落すれば、投資した金額を下回る含み損が発生します。
たとえば毎月3万円を積み立てて1年経過した時点で相場が30%下落すれば、評価額は元本36万円に対して25万円程度まで落ち込みます。非課税というメリットがあっても、損失そのものは消えません。
ただし、過去のデータでは全世界株式インデックスを20年以上保有した場合、ほぼ全期間でプラスのリターンに着地しています。短期では元本割れするが、長期では回復してきたというのが歴史的事実です。
元本割れのリスクが心理的に重い方は、こちらの記事も参考になります。

② 損益通算・損失繰越ができない(影響度:中)
NISA最大の制度的弱点がこれです。
通常の特定口座では、A銘柄で利益・B銘柄で損失が出た場合に合算(損益通算)して税金を計算できます。さらに損失は翌年以降3年間繰り越せます(損失繰越)。
しかしNISA口座で出た損失は、他の口座の利益と相殺できません。
具体例:
- 特定口座で10万円の利益 → 通常は約2万円の税金
- NISA口座で10万円の損失 → 特定口座の利益と相殺不可
つまりNISAで損失を確定させた場合、非課税の恩恵を受けるどころか「ただ損しただけ」で終わります。これが「NISAはやめとけ」と言われる最大の理由です。
対処法は1つだけ。NISAでは損切りで売却を確定させないこと。長期保有を前提に、短期の含み損は売らずに耐えるのが鉄則です。
含み損が出た時の判断軸はこちらで詳しく解説しています。

③ 投資できる商品に制限がある(影響度:小)
NISAで投資できる商品には制限があります。とくにつみたて投資枠は、金融庁が定めた基準を満たした投資信託・ETFのみが対象で、2026年4月時点で約300本に絞られています。
「自分が買いたい個別株を積立で非課税にしたい」という用途には、つみたて枠は使えません。ただし成長投資枠であれば日本個別株・米国株・ETFも対象になります。
僕の感覚では、初心者がオルカンやS&P500のインデックスを積み立てるなら、商品制限はほぼ気になりません。むしろ「金融庁が選別済み」というフィルターが、地雷ファンドを踏まないための保険として機能します。
④ 1人1口座しか持てない(影響度:小)
NISAは1人につき1金融機関でしか開設できません。SBI証券でつみたて枠、楽天証券で成長投資枠を使うといった分散はできません。
金融機関の変更は年1回(翌年分から)可能ですが、その年に1度でも買付を行うと変更ができないケースもあります。最初の金融機関選びが重要です。
ただ、現実的にはネット証券大手であれば商品ラインナップに大差はありません。SBI証券か楽天証券のどちらかを選んでおけば、後悔する場面はほぼ来ません。
⑤ 非課税枠に上限がある(影響度:小)
新NISAの生涯非課税限度額は1,800万円(うち成長投資枠は最大1,200万円)です。
大きな金額に見えますが、すでに数千万円の運用資産がある方には物足りない上限です。一方、月3万円ペースで30年積み立てても元本は1,080万円なので、多くの個人投資家には十分すぎる枠です。
「枠が足りない」と感じるレベルの方は、特定口座と併用すれば実質的に無制限で運用できます。
⑥ 短期売買には向かない(影響度:中)
NISAは長期投資を前提とした制度設計です。デイトレードやスイングトレードのように短期で売買を繰り返す場合、損益通算不可のデメリットが直撃します。
成長投資枠で個別株を短期売買するのは制度趣旨と相性が悪いです。短期トレードがしたい方は特定口座を使うのが合理的です。
⑦ 売却しても枠の復活は翌年まで遅い(影響度:小)
新NISAでは売却した分の非課税枠が翌年に復活します。ただし売却した年内には復活しません。
つまり「今月売って今月買い直す」といった運用はできません。資産の入れ替え(リバランス)を頻繁に行いたい方には、やや不便な仕組みです。長期つみたて派には実質的に無視できるデメリットです。
旧NISA→新NISAでデメリットがどう変わったか(独自比較表)
新NISA(2024年〜)は、旧NISAの主要な弱点をかなり解消しています。9年運用してきた僕の体感で「軽減度」をスコア化したのが下表です。
| デメリット項目 | 旧NISA(〜2023年) | 新NISA(2024年〜) | 軽減度 |
|---|---|---|---|
| 非課税保有期間 | つみたて20年・一般5年 | 無期限 | ★★★★★ |
| 年間投資枠 | つみたて40万・一般120万 | つみたて120万+成長240万=360万 | ★★★★★ |
| 生涯非課税限度額 | つみたて800万・一般600万 | 1,800万円 | ★★★★ |
| つみたてと成長の併用 | 不可(どちらか一方) | 可能(同年内併用OK) | ★★★★★ |
| 売却枠の再利用 | 不可 | 可能(翌年復活) | ★★★★ |
| 損益通算・損失繰越 | 不可 | 不可(変わらず) | ☆☆☆☆☆ |
| 1人1口座制限 | あり | あり(変わらず) | ☆☆☆☆☆ |
| 商品制限(つみたて) | あり | あり(変わらず) | ☆☆☆☆☆ |
軽減度★5は「実質的に解消された」項目、☆5は「変わっていない」項目です。新NISAは保有期間・枠・併用の3点で大きく改善されました。残った弱点は損益通算不可・1人1口座・商品制限の3つです。
ただし損益通算不可は「長期保有で売らない」運用なら直撃しません。1人1口座と商品制限は、初心者にとってはむしろメリットに働く側面もあります。
僕が9年NISA運用で実際にデメリットだと感じた瞬間の話
実体験ベースで「これはキツかった」と感じた場面を3つ紹介します。
1つ目は、始めて最初の1〜2年です。毎朝・毎晩アプリを開いて含み損・含み益をチェックしていました。短期変動は長期インデックスにとってノイズでしかないのに、見るたびに一喜一憂し、一度は積立額を減らそうかと迷ったこともあります。「見ないのが最強」という結論に至るまで3年かかりました。デメリット①の元本割れは、金額より心理的負担として効いてきます。
2つ目は2020年3月のコロナショックです。投資3年目で、相場が数週間で一気に落ちるのを見て心はかなり揺れました。不安で積立を一旦やめようかと思ったこともあります。結果的に積立は止めませんでしたが、止めるという選択肢を実行する前に相場が戻り始めて、気づいたら普通に積み立てを続けていた、というのが正直なところです。暴落時に売らない判断ができるかが、デメリット②(損益通算不可)の実害を防ぐ鍵でした。
3つ目は、運用初期に「もっと攻めた運用をしたい」と思って情報を集めすぎた時期です。インデックス積立の強みは「勉強しなくても勝てる」ところにあるのに、勉強するほど不安が増えるという逆説に気づくまで時間がかかりました。デメリットを過大評価してしまうのも、初心者あるあるの落とし穴です。
9年運用してきた今思うのは、NISAのデメリットは制度より「自分の心」が原因で顕在化するということです。仕組みを理解して長期で持てば、7つのうち6つは実害がほぼ出ません。
暴落時の具体的な対処法はこちらの記事にまとめています。

NISAのメリットがデメリットを上回る人・上回らない人
ここまでのデメリットを踏まえて、NISAが向いている人・向いていない人を整理します。
メリットが上回る人:
- 5年以上使う予定のないお金で運用できる人
- 月3,000円〜3万円の少額からでも積立を続けられる人
- 含み損が出ても売らずに耐える前提で始められる人
- 生活防衛資金(生活費3〜6ヶ月分)を確保済みの人
メリットが上回らない人:
- 1〜3年以内に大きな出費(住宅頭金・学費)が確定している人
- 含み損が出ると眠れなくなるレベルでメンタルが揺れる人
- 短期トレードで利益を狙いたい人
- 生活防衛資金がまだない人
向いていない人に該当する場合は、無理に始める必要はありません。先に生活防衛資金を貯めるか、月3,000円の超少額で「投資の値動きに慣れる練習」から始めるのが現実的です。
それでも一歩踏み出せない方は、損失をどう考えるかをまとめたこちらの記事も参考になります。

デメリットを最小化する3つの設計術
9年運用してきて、デメリットを実害にしないための鉄則は3つあります。
1. 長期・分散・積立の3原則を守る
全世界株式インデックスファンド(オルカン)かS&P500を、毎月一定額で20年以上積み立てる。これだけでデメリット①②⑥はほぼ無力化されます。短期売買さえしなければ、損益通算不可は直撃しません。
2. 生活防衛資金を先に確保する
生活費3〜6ヶ月分を現金で持った上でNISAを始めれば、暴落時に慌てて売却する事態を避けられます。「売らない選択肢」を物理的に確保するのが最大の防衛策です。
3. 月の積立額を「無理のないライン」に設定する
満額(年360万円)を最初から埋める必要はありません。僕も月3,000円スタートで、収入と生活変化に合わせて段階的に増やしました。続けられる金額が、最強の金額です。
積立をやめたくなった時の判断軸はこちらでも解説しています。

つみたて枠と成長投資枠の使い分けはこちらが詳しいです。

まとめ|デメリットを理解した上で始めるのが最強
NISAのデメリット7つを再掲します。
- 元本割れのリスクがある(長期積立で軽減可)
- 損益通算・損失繰越ができない(売らなければ顕在化しない)
- 投資できる商品に制限がある(初心者はむしろメリット)
- 1人1口座しか持てない(ネット大手なら問題なし)
- 非課税枠に上限がある(多くの個人には十分)
- 短期売買には向かない(特定口座と使い分け)
- 売却枠の復活は翌年まで遅い(長期派は無視可)
デメリットの大半は、長期つみたてに徹すれば実害がほぼ出ない項目です。本当に重いのは①元本割れと②損益通算不可ですが、どちらも「売らない運用」で軽減できます。
9年運用してきた僕の結論は、NISAは「制度のデメリット」より「自分のメンタル」を制御できる人が勝つゲームということです。仕組みを理解して、生活防衛資金を確保して、月3,000円からでも始める。これだけで多くの方は20年後に「やってよかった」と感じる側にいられます。
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よくある質問(FAQ)
Q1. NISAで損したら誰が補填してくれますか? 誰も補填しません。NISAは投資の制度で、損失は自己負担です。だからこそ長期積立で時間分散を効かせる運用が基本になります。
Q2. 「NISAはやめとけ」という声はなぜ多いのですか? 短期で売買して損切りした人の声が拡散されやすいからです。長期で積み立てている人の多くはプラスのリターンに着地しています。
Q3. 旧NISAをまだ持っていますが、どうすればいいですか? 旧NISAの非課税期間が終わるまでそのまま保有できます。新NISAの枠とは別管理になり、新NISA1,800万円とは独立して運用できます。
Q4. 月いくらから始めるべきですか? 月3,000円〜5,000円で十分です。少額で値動きに慣れてから、生活変化に合わせて増額するのが続くコツです。
Q5. NISAをやめたくなったらどうすればいいですか? 売却する前に、積立だけ停止する選択肢を検討してください。保有資産を売らずに積立だけ止めれば、非課税の恩恵は維持できます。
>> 【無料】SBI証券でNISA口座を開設する(公式サイトへ)当サイト「NISAはじめてガイド」では、投資に関する情報を正確にお届けするよう努めていますが、投資には元本割れのリスクがあります。掲載内容は投資を推奨するものではありません。詳しくは免責事項をご確認ください。

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