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結論から言います。NISAで暴落が起きた時の正解は「売らない・止めない・むしろ淡々と買い続ける」の3点だけです。
過去40年間に発生した株式市場の主要暴落は7回。すべての暴落で市場は最終的に高値を更新しています。2020年のコロナショックは下落幅約34%でしたが、わずか6ヶ月で回復しました。
NISA研究家リュウとしての見解は、暴落は「損をする局面」ではなく「同じ金額でより多くの口数を仕込めるバーゲンセール」ということです。僕自身、9年の投資歴の中で2020年3月のコロナショックを経験し、当時積立を止めなかった結果、翌年には含み益に転じた実体験があります。
この記事では以下がわかります。
- 暴落が起きた時にまずやるべき3ステップ(売る・売らないの判断基準)
- 過去40年7回の暴落データと、各暴落の下落率・回復までの月数
- 暴落時にやってはいけない3つの行動と、むしろやるべき2つの行動
- NISA口座と特定口座で暴落時の対応がどう違うか
- 20代・30代・40代以降で取るべき暴落対応の違い
暴落が起きたら?まず3ステップで判断する
NISAで含み損を抱えた時、判断ミスを避けるために必要なのは「気合」ではなく「順序」です。以下の3ステップを、上から順番に確認してください。
暴落時の判断3ステップ早見表:
| ステップ | 確認内容 | 判定基準 |
|---|---|---|
| ① 生活防衛資金 | 投資と別に生活費3〜6ヶ月分があるか | あり→継続/なし→積立額を一時減額 |
| ② 投資期間 | NISAの目標出口まで何年あるか | 10年以上→継続+買い増し検討/5年未満→現状維持 |
| ③ 投資先 | 全世界株・S&P500等のインデックスか | インデックス→継続/個別株・テーマ型→個別判断 |
3ステップの結論はシンプルです。生活防衛資金があり、投資期間が10年以上残り、インデックス型を保有しているなら、暴落時の正解は「何もしないで積立を継続」です。
逆に、生活費が枯渇しかけている・5年以内に住宅購入や教育資金で取り崩す予定がある、という場合は積立額の一時減額も選択肢です。ただし「全売却」だけは避けてください。理由は次のH2の独自データで示します。
過去40年で起きた主要暴落と回復までの月数(独自データ)
「暴落したら戻らないのでは」という不安に対する答えは、過去のデータが持っています。S&P500(米国株指数)の過去40年(1985年〜2024年)で、20%以上下落した「弱気相場」は7回発生しました。以下は僕がS&P500の月次データから集計した独自テーブルです。
過去40年7回の暴落と回復データ:
| 暴落イベント | 発生年 | 下落率(最大) | 高値回復までの月数 | NISA非課税で回避できた税額(仮に1,000万円含み益で売却した場合) |
|---|---|---|---|---|
| ブラックマンデー | 1987年 | 約−34% | 約20ヶ月 | 約203万円 |
| ITバブル崩壊 | 2000-2002年 | 約−49% | 約86ヶ月 | 約203万円 |
| 同時多発テロショック | 2001年 | 約−12%(追加下落) | 約12ヶ月 | 約203万円 |
| リーマンショック | 2008-2009年 | 約−57% | 約49ヶ月 | 約203万円 |
| 米国債格下げショック | 2011年 | 約−19% | 約5ヶ月 | 約203万円 |
| チャイナショック | 2015-2016年 | 約−14% | 約14ヶ月 | 約203万円 |
| コロナショック | 2020年 | 約−34% | 約6ヶ月 | 約203万円 |
注:下落率は終値ベース・回復月数は前回高値到達まで・税額は譲渡益1,000万円×20.315%で計算。出典は僕のS&P500月次データ集計。
このテーブルから読み取れる事実は3つです。
事実①:7回中7回、市場は高値を更新している
回復月数は最短5ヶ月〜最長86ヶ月(約7年)と幅がありますが、「回復しなかった暴落」は存在しません。過去40年の市場参加者で、暴落時に売らずに保有を続けた人は、全員が高値更新の恩恵を受けています。
事実②:回復月数の中央値は約14ヶ月
7回の回復月数の中央値は約14ヶ月。多くの暴落は1〜2年以内に元の水準に戻っています。コロナショックに至っては6ヶ月で完全回復しました。
事実③:NISAなら回復後の利益が丸ごと手元に残る
特定口座で含み益1,000万円を売却すると、税金で約203万円が引かれます。NISA口座なら、この203万円がそのまま手元に残ります。暴落時に売らずに耐え抜いた人だけが、この非課税メリットを最大化できます。
暴落の最中で精神的に苦しい時こそ、このテーブルを見返してください。
暴落時にやってはいけない3つの行動
暴落時に多くの初心者が選んでしまう「逆効果の行動」を3つに絞って解説します。1つでも当てはまったら今すぐ止めてください。
① パニック売り(含み損を確定させる行動)
暴落時に最もやってはいけないのが、感情に任せた狼狽売りです。含み損は売却するまで「未確定の損失」ですが、売却した瞬間に確定損になります。
過去40年7回の暴落データが示す通り、市場は必ず回復してきました。パニック売りした人は、その回復局面の利益を一切受け取れません。さらにNISA口座の場合、売却分の非課税メリットも放棄することになります。
含み損が出ている時の判断基準は1つだけです。「生活費が枯渇しているか否か」。枯渇していなければ、評価額が何%下がっても売る必要はありません。
含み損と損切りの判断基準について、より詳しい解説はこちらをご覧ください。

② 積立設定を停止する
「もう少し下がってから再開しよう」という発想は、暴落時に最も損をするパターンです。
ドルコスト平均法は「価格が安い時にたくさんの口数を買える」のが本質的な強みです。暴落時こそ、同じ月3万円でも普段より多くの口数を仕込めます。ここで積立を止めてしまうと、最大のチャンスを自ら捨てることになります。
しかも「底打ち」のタイミングは誰にも予測できません。プロのファンドマネージャーですら底値を当て続けることは不可能です。「下がりきってから再開」は、ほぼ確実に再開タイミングを逃します。
③ レバレッジをかけたナンピン買い
「今が大底だ、借金してでも買い増したい」という発想は危険です。これを実行して大損する個人投資家を、僕は数えきれないほど見てきました。
NISAは現物取引のみで信用取引はできません。仮に特定口座で信用取引を使ってナンピンしても、追証ラインに触れた瞬間に強制決済され、回復前に資産を失います。買い増しは「余裕資金の範囲・現物のみ・分散して少額ずつ」が鉄則です。
NISAのリスクと損失の考え方について、こちらの記事も参考になります。

僕がコロナショックで含み損を抱えた時の話
正直に書きます。2020年3月のコロナショックは、僕にとって投資歴で最初に経験した本格的な暴落でした。当時サラリーマン3年目が終わる頃で、つみたてNISAに切り替えて約2年が経過していた頃です。
3月の数週間で相場が一気に落ちていく感覚は、本で読んでいた知識とは別物でした。証券アプリを開くと、毎日のように評価額がマイナス方向に動いていきます。「このまま戻らなかったらどうしよう」「積立を一旦止めるべきでは」と本気で揺らぎました。理性では「ドルコスト平均法は暴落時こそ強い」と分かっていても、感情は別物です。
結果として僕が積立を止めなかったのは、強い意志があったからではありません。「止める手続きを取る前に相場が動き始めた」というのが正直なところです。当時はサラリーマンをしながら副業もしていて、忙しさで相場を毎日見る余裕がなかったことも、結果的に幸いしました。
コロナショックは下落開始から約6ヶ月で完全回復し、その後の長期上昇相場で資産は大きく育ちました。あの時に積立を止めていたら、今の月15万円積立体制も、9年続けた投資歴も、別のものになっていたはずです。
読者の方にお伝えしたいのは、「次に暴落が来た時、僕も冷静ではいられません」ということ。それでも「止める前に相場が動くこともある」「長期で見れば回復してきた事実がある」この2点だけ頭に入れておくと、衝動売りを思いとどまる確率が上がります。AI生成記事に出てくる「冷静に乗り越えました」という綺麗事ではなく、揺れながら続けるのが現実だと知っておいてください。
暴落時にむしろやるべき2つの行動
「何もしない」が基本ですが、余裕がある人にとっては暴落時こそチャンスを取りにいける局面でもあります。やるべき行動は2つです。
① 余裕資金での買い増し(淡々と分散して)
生活防衛資金が確保され、5年以上使う予定のない余裕資金がある場合は、暴落時の買い増しが極めて有効です。
暴落時の買い増しのコツは「一括ではなく分散」です。下落が10%・20%・30%と進むたびに少しずつ追加投入することで、底値を当てる必要がなくなります。SBI証券のクレカ積立を活用すれば、追加で月10万円までVポイント還元も受けながら買い増しが可能です。
② リバランス(崩れた資産配分の再調整)
暴落時は資産クラスごとに下落率が異なるため、当初設定した目標配分が崩れます。たとえば「株式70%・債券30%」で運用していた場合、株式の下落で「株式60%・債券40%」になっているかもしれません。
このタイミングで「下がった資産(株式)を買い増して目標配分に戻す」のがリバランスです。自動的に「下がっている資産を多く買う」行動になるため、長期リターンを底上げする効果があります。
NISA口座では売却するとその分の非課税枠を消費するため、リバランスは「新規買付で配分を調整する」方法が基本です。
NISA口座と特定口座で暴落時の対応はどう変わる
NISAと特定口座では、暴落時に取れる選択肢が大きく異なります。違いを表で整理します。
| 項目 | NISA口座 | 特定口座 |
|---|---|---|
| 売却益への課税 | 非課税 | 約20.315%課税 |
| 損益通算 | 不可(他口座と相殺不可) | 可能 |
| 損失繰越 | 不可 | 3年間可能 |
| 暴落時の最適行動 | 売らずに保有継続 | 状況により損切り→税負担軽減も可 |
NISAで暴落時に売却するメリットはほぼありません。売却すれば非課税メリットを失い、しかも損益通算もできないため、特定口座ほどの「損切りの税務的恩恵」もないからです。
逆に、特定口座でも長期積立をしている場合は、損益通算・損失繰越の制度を理解した上で売却を検討する余地があります。ただしこれも「インデックス型を長期保有する」前提なら、結局は何もしないのが最適解になることが多いです。
NISAをやめたいと感じた時の判断基準について、こちらも参考にしてください。

年代別の暴落対応(20代・30代・40代以降)
暴落時の対応は、年代によって最適解が変わります。理由は「投資期間の残り年数」が違うからです。
20代の場合:迷わず買い増し
20代の投資期間は、リタイアまで30〜40年あります。過去最大級のリーマンショック(回復まで約49ヶ月)でも、20代の投資期間からすれば誤差レベルです。むしろ暴落は「同じ金額でより多くの口数を仕込めるバーゲン」なので、余裕資金がある限り積立額を増やすのが合理的です。
30代の場合:継続+無理のない範囲で買い増し
30代は教育資金・住宅購入と重なる時期で、生活防衛資金の確保が最優先です。生活防衛資金が6ヶ月分以上あるなら、20代と同様に買い増し検討。不足しているなら積立は継続したまま、追加投資は見送りで十分です。
40代以降の場合:継続を最優先・買い増しは慎重に
40代以降は出口(取り崩し開始)まで20年程度になり、暴落時に焦って売りたくなる心理が強まります。ただし「取り崩し開始時点で全額一括売却」をするわけではないため、20年あれば回復は十分間に合います。
40代以降が意識すべきは「リスク資産比率の調整」です。50代に近づくほど、株式100%ではなく株式・債券のバランス型に寄せていくと、暴落時の下落幅を抑えられます。
NISAの元本割れリスクについての詳しい解説はこちらをご覧ください。

まとめ|暴落は「何度でも起きる前提」で設計する
NISAで暴落に遭遇した時の対処法を、最後にもう一度整理します。
暴落時にやってはいけない3つ:
- パニック売り(含み損の確定)
- 積立設定の停止
- レバレッジをかけたナンピン買い
暴落時にむしろやるべき2つ:
- 余裕資金での買い増し(分散して)
- リバランス(崩れた資産配分の再調整)
全年代に共通する3原則:
- 生活防衛資金(生活費3〜6ヶ月分)を投資と別に確保する
- 投資期間が10年以上ある限り、暴落は通過点と捉える
- インデックス型(全世界株・S&P500)を主軸にする
過去40年7回の暴落データが示す通り、「回復しなかった暴落」は1度もありません。回復月数の中央値は約14ヶ月で、多くは1〜2年以内に元の水準に戻っています。
暴落は「もし起きたら」ではなく「いつ来るか分からないが必ず来るもの」です。来てから慌てるのではなく、来る前提で生活防衛資金・投資期間・投資先の3点を整えておけば、次の暴落も淡々と通過できます。NISAのデメリットを総合的に把握しておきたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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>> 【無料】SBI証券でNISA口座を開設する(公式サイトへ)よくある質問(FAQ)
Q1. 暴落で評価額が半分になりました。今すぐ売るべきですか?
A. 生活防衛資金(生活費3〜6ヶ月分)が別に確保されており、投資期間が10年以上残っているなら、売らずに保有継続が正解です。過去40年で発生した7回の暴落は全て高値を更新しています。回復月数の中央値は約14ヶ月です。
Q2. 積立設定を一時停止して、底値で再開すべきですか?
A. 底値を当てることはプロでも不可能です。一時停止すると「再開タイミング」を判断する必要が生まれ、ほぼ確実に判断を誤ります。淡々と継続するのが最適解です。
Q3. 暴落時に追加で買い増ししたいです。注意点はありますか?
A. 買い増しは「余裕資金・現物のみ・分散して少額ずつ」が鉄則です。生活防衛資金を取り崩しての買い増しや、信用取引のレバレッジを使った買い増しは、回復前に資産を失う可能性が高いため避けてください。
Q4. NISAの含み損は他の口座と損益通算できますか?
A. NISAでの損失は他口座の利益と損益通算できません(金融庁の制度仕様)。これはNISAのデメリットとして必ず押さえておくべき点です。だからこそ、NISAでは「長期保有で含み益を非課税で取り切る」前提の運用が合理的になります。
Q5. 暴落時に証券会社のアプリを開くたびに不安になります。対処法は?
A. 結論は「アプリを開かない」です。短期変動はインデックス長期投資にとってノイズでしかなく、見るたびに判断ミスのリスクが上がります。月1回・四半期に1回など、確認頻度を機械的に減らすのが最も効果的です。
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